新型コロナウイルスが感染拡大して以降、やたらと世間から目の敵にされているパチンコ店。しかし、これだけ批判が叫ばれる状況でも、いまだクラスターとなった店が現れないのは各店の営業努力によるものだろう。
コロナ対策としてスロット台の間には飛沫防止のビニール製のパーテーションがあったり、客が座っていない場所には「消毒済み」と書かれたプレートがおいてあったりするので、店員が清掃した台かどうかがひと目でわかるようになっている。ありがたいサービスだ。
常連客「感染は気にならない」
コロナ以前と以後で目に見えない変化はあるのだろうか、喫煙所でタバコを吸っている常連客に話を聞いてみた。
「そうですねえ。小池都知事が夜の街を大々的に取り上げるようになってから、客が減ってるのでライバルが少ないです。機種によってはガッツリ勝てる台も多いので、僕的には助かってますよ」
それでは感染するリスクは怖くないのだろうか。
「全然、気にならないですよ。店員が台を何度もアルコール消毒してますしね。それにパチンコ屋って誰もしゃべらないから感染する心配がないんですよ」
なるほど来客数が減ったことで、むしろ稼ぎ時になっているのか。
他にも対策を行っている。もともと休憩スペースがあった場所の椅子が撤去されていたのだ。そこに一人の中年男性がしゃがんで眺めていたので声をかけてみる。コロナ以前以後で変化はあっただろうか。
「休みの日はここにあったベンチでテレビを見てたからちょっとさみしいな。嫁からはパチ屋に行くって言うと、コロナにかかるって文句言われるしよ」
なるほど、パチンカーへの風当たりは強いようだ。出玉の変化はあるだろうか。
「釘が渋くて最悪。客も減ってるし、回らないし、パチンコ業界にとっては大変な逆境だな。ま、俺は通うけどよ」
アベノマスク着用の男がワラワラと
「コロナ? まあ一応マスクはつけてるけど、あんまり気にならないな。そんなことより禁煙になったこと(筆者注・今年4月パチンコ店が全面禁煙化)のほうが問題だよ。外でタバコを吸わなきゃなんねえ」
コロナに感染することは危惧していないようだ。では、出玉の具合はどうなのだろう。
「そうだなあ。コロナ前よりもパチンコは回ってるような気がするわ。なんだかんだプラスになってるし。たぶん店が客を離さないように、甘くしてるんじゃないか?」
これだけ人気の娯楽施設がクラスターにならないことを願おう。
<TEXT/野村竜二>
bizSPA!フレッシュ 編集部