【執行猶予】盗難車暴走で有罪判決の男 きっかけは…妻との約束を破ってパチンコ、口論 静岡地裁浜松支部

静岡県西部で9月に盗難車のトラックが暴走した事件で、窃盗、公務執行妨害、器物損壊の罪に問われ、静岡地裁浜松支部で9日、懲役2年6月、執行猶予5年の判決を言い渡された広島市の男(54)。警察に見つかってから3時間15分、距離118キロに及んだ逃走劇は、妻との約束を破ってパチンコ店に行き、とがめられたことがきっかけだった。

判決やこれまでの公判によると、被告は妻と子どもの3人暮らし。パチンコ通いで多額の借金を抱え、妻から「いいかげんにして」と言われていた。事件前、パチンコ店から帰宅した際、妻に叱られ、自暴自棄になって家を飛び出した。

広島市の自宅をミニバイクで出発し、広島県福山市の運送会社でトラックを盗んで乗り換え、東方に走り続けた。磐田市の東名高速道遠州豊田パーキングエリア(PA)で警察に発見されると、追跡する捜査車両に衝突しながら掛川市の山間部まで逃げ続けた。一連の逃走で県警の車両5台が損傷し、そのうち3台は廃車となった。

被告は被告人質問で、逃走中の心境を「捕まると家族に迷惑がかかると思った」と振り返る一方、「パーキングエリアで捕まっていれば、こんなに大きな事にはならなかった」と後悔を語った。

大村泰平裁判官は判決を言い渡した後、被告に「生活を立て直してください。多くの人に迷惑を掛けたのを忘れないでほしい」と説諭した。

静岡新聞社

コメント欄

ステイサム
よく執行猶予で済んだね
車両5台は損傷したけど人身事故が起きなかったのは唯一の救い。