企業や組織の機密情報を盗み取り金銭を要求するサイバー犯罪グループが、ゲーム大手カプコン(大阪市)に攻撃を仕掛けて機密情報などを入手したとして、同社に取引を迫っていることがわかった。
グループが9日、ウェブサイトに犯行声明を出した。
カプコンは4日、不正アクセスによるシステム障害が原因で、2日未明以降に社内ネットワークを一時停止させたと公表していた。
関係者によると、社内サーバーやパソコンの一部が「ランサムウェア(身代金ウイルス)」に感染してデータが暗号化され、その影響で業務が一時的に停止に追い込まれたという。
同社の広報担当者は取材に「詳細は調査中のため言えない。
影響を最小限にすべく対応している」とコメントしている。
カプコンを脅迫したグループは「RAGNAR(ラグナ) LOCKER(ロッカー)」を名乗る。
こうしたグループは一般的に、企業や組織のネットワークに侵入し機密情報などのデータを盗み取る▽パソコンやサーバーにランサムウェアを仕掛け、保存されたデータを暗号化▽「機密データを公表されたくなければ金銭を支払え」と脅す、という段階を踏む。
グループのサイトには9日午前、カプコンに対する犯行声明が掲載された。
声明では、サーバーを暗号化する前に約1テラバイトの機密データをダウンロードしたとし、顧客や従業員の個人情報や業務関連の情報、秘密保持契約書などが含まれていると主張。
取引条件として11日午前8時までに連絡するよう、同社に要求している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/10d188e55e07e1e264302b2affd812d97353179c